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液状化現象とは?不動産売却に与える影響や売却時の注意点を解説

液状化現象とは?不動産売却に与える影響や売却時の注意点を解説

令和6年能登半島地震の影響で、新潟県内でも広範囲で発生した液状化現象。液状化による被害状況を知り、「自分の土地は大丈夫だろうか?」「今後の不動産売却に与える影響が心配…」と感じた方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、液状化現象が不動産売却に与える影響を解説液状化が発生するメカニズムや、液状化した土地を売却する際の注意点までご紹介します。

そもそも液状化現象とは?

そもそも、液状化現象とはどのような現象なのか。メカニズムやこれまでに起きた被害状況を知り、液状化現象に備えましょう。

液状化が起きるメカニズム

液状化とは、地震の揺れによって地盤を支えている土が液体状になること。平常時の地盤は、砂や地下水が密着することで強度を保っています。地震によって強い揺れが生じると、密着していた砂や地下水が分離し、砂の粒子が水に浮いてしまうために発生する現象です。

地盤が液体になると、水が地上に吹き出たり、地盤が支えられなくなって建物が傾いたり、地面が隆起したりと、土地や建物にさまざまな影響を与えます。

液状化の被害と影響

液状化現象には、さまざまな被害が予測されます。

【噴水や噴砂(ふんさ)】

  • 自転車や自動車の埋没
  • 上下水道管の破損
  • マンホールの突出、ズレ、破損

【建物や土地の傾き】

  • 扉の開閉ができない
  • 壁や土台に亀裂が入る
  • めまいや吐き気による健康被害

液状化現象は、川を埋めた土地や海沿いの土地など、「水分量の多い土地」で発生しやすい傾向があります。該当する場所に不動産を所有している方は、液状化リスクを調べたうえで事前に対策をとりましょう。

液状化リスクを調べてみよう

生活に多くの影響を与える液状化現象ですが、液状化した土地や、液状化リスクのある土地でも売却は可能です。しかし、売りづらくなってしまう点は否めません。事前に液状化リスクを把握することで、不動産売却時のトラブルを回避しましょう。土地の液状化リスクを調べる方法は主に3つあります。

【土地の液状化リスクを調べる方法】

  1. 地盤調査会社へ調査を依頼する
  2. ハザードマップを確認する
  3. 過去の地形をチェックする 

それぞれの調べ方のメリット、デメリットを見ていきましょう。

1.地盤調査会社へ調査を依頼する

最も信頼できるのが、地盤調査会社による調査です。地盤品質判定士や住宅地盤主任技士などの資格を保有している専門技師が在籍している業者なら、より安心して調査を任せられます。数万円から数十万円とそれなりの費用はかかりますが、最新の地盤状況を確認・証明してもらえるメリットがあります。

【地盤調査会社による主な調査方法】

  1. 地面に穴を掘って地質を調査する「ボーリング調査」
  2. ネジ状の棒を押し込んで地盤の強度を調査する「スウェーデン式サウンディング試験(SWS試験)」
  3. 地震に似た振動を与えて強度を調査する「表面波探査法」

調査後に発行される「地盤調査報告書」を持っていると、不動産売却時に証明書として活用できます。

2.ハザードマップを確認する

手早く簡単に調査したいときは、ハザードマップを確認しましょう。ハザードマップとは、自然災害による被害を予測して、その被害範囲を地図上に可視化したもの。津波・浸水・洪水・土砂災害・液状化などが予測される区域を確認できます。

国土交通省北陸地方整備局では、「新潟県内の液状化しやすさマップ」をWebサイトで公開しています。サイト上で簡単にPDFがダウンロードできるので、ぜひチェックしてみてください。

ハザードマップは、自治体のホームページや役所などですぐに確認できる手軽さが魅力です。しかし、個々の土地の特徴までは確認できないデメリットがあります。「ハザードマップで液状化リスクはなかったけれど、実際は液状化してしまった」というケースもあるので、あくまでも参考資料として活用しましょう。

3.過去の地形をチェックする

液状化現象は水分量の多い土地で発生しやすいため、もともと川や沼地だった場所で起きやすい特徴があります。図書館などで過去の地形が載っている本や地図を確認するというのも、液状化リスクを知るために有効です。

令和6年能登半島地震で液状化被害の大きかった新潟市西区善久エリアは、過去に川が流れていた旧河道。他にも、西区の被害が大きかったエリアは旧池沼、旧河道、自然堤防といった地形だったことがわかっています。液状化の可能性を検討する一つの判断材料として活用してみてください。

液状化した土地を売却するときの3つの注意点

液状化した土地や液状化リスクのある土地をそのまま売却しようとすると、相場以下しか値がつかない、買主とのトラブルが発生するなど、スムーズに売却できない可能性があります。

ここからは、液状化した土地や液状化リスクのある土地をスムーズに売却するために押さえておきたい売却時の3つの注意点をご紹介します。

1.事前に買主へ告知する

欠陥のある不動産を売却する場合、買主への告知義務が課せられています。過去に液状化している土地を売却する際は、液状化の事実(リスク)について買主へきちんと説明しなければいけません。

告知しないまま不動産を売却してしまうと、売主が買主に対して不備や不良などがあった場合に負う「契約不適合責任」に問われてしまう恐れがあります。契約不適合責任では、買主は売主に修繕を要求できるほか、場合によっては契約解除や損害賠償の請求をされる場合もあります。液状化リスクのある土地の場合は告知義務に該当しませんが、実際に液状化した土地の場合は告知義務に該当します。これまでに液状化したことがある土地を売却する場合は、忘れずに買主へ告知しましょう。

2.地盤改良で売却価格を上げる

液状化した土地や液状化リスクのある土地をそのまま売却しようとすると、相場よりも低い価格でしか売れない場合がほとんどです。しかし、土地の地盤改良をしてから売却することで、価格をある程度引き上げられます。

地盤改良前よりも買主が見つかりやすいメリットもあるので、スムーズに売却したい場合は地盤改良をしてから売却しましょう。

【地盤改良の主な工法】

種類 内容 相場
土台上げ工法(プッシュアップ工法) 基礎の上部にジャッキを差し込んで、土台から上を持ち上げて修復。 約100万円~
硬質ウレタン注入工法 基礎の下に穴を開けて硬質ウレタン樹脂を注入し、膨張する力で修復。 約350万円~
耐圧盤工法 基礎の下を掘削して耐圧板を設置し、その上に油圧ジャッキを取り付けて修復。 約200万円~
鋼管圧入工法(アンダーピニング工法) 基礎下から地盤内の下方向に小口径鋼管を継ぎ足しながら圧入させた反力で修復。 約300万円~
グラウト注入工法 地盤が弱い箇所にセメント系の液体を注入して修復。 約300万円~

地盤の状態によって適切な工事方法が異なります。工事期間は最短1〜3週間、工期期間が比較的長い「鋼管圧入工法(アンダーピニング工法)」では1~2カ月程度が目安です。

3.不動産買取業者へ相談する

「すぐに売却したい」という方は、まずは不動産買取業者へ相談しましょう。買取実績の多い業者に任せることで、やり取りもスピーディーに完結できます。

地盤改良費用の用意が難しい場合や売却の進め方に悩んでしまった場合も、不動産買取業者へ任せることで、余計な手間をかけずに売却できます。

新潟の不動産売却・買取に関するご相談はニュータウンエステートへ

今回は、液状化した(リスクのある)土地の売却についてご紹介しました。近年では地震の影響で液状化現象が多発しているため、もはや他人事ではありません。お持ちの不動産が液状化した場合や、液状化リスクが判明した場合には、信頼できる不動産会社と共に売却活動を進めていきましょう。

ニュータウンエステートでは、新潟市内を中心に幅広い不動産の売買を手がけております。
譲りたい方から、譲り受けたい方への橋渡しになれるよう丁寧にサポートさせていただきますので、不動産売却を検討されている方はお気軽にご相談ください。

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