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空き家を売るなら買取?仲介売却との違いやメリット・デメリットを解説

空き家を手放すなら買取?売却? 不動産買取のメリット・デメリット

新潟県内でも年々増加している空き家率。空き家は放置すると資産価値が下がるだけでなく、老朽化が急激に進み、最悪の場合は倒壊や近隣トラブルの原因になってしまいます。

今回は、空き家が抱える問題に触れながら、不動産買取のメリット・デメリットをご紹介していきます。

空き家を放置することで発生するリスク

都市部への人口集中や少子高齢化の影響を受けて日本全国で増え続けている空き家は、今や一つの社会課題として目を背けられない問題となっています。たとえ思い出深い実家とはいえ、誰も住まずにずっと残しておく訳にはいきません。ここでは、空き家を放置することで引き起こされる4つの問題を見ていきましょう。

空き家の放置で起こり得る4つの問題

総務省が2019年春に発表した2018年の住宅・土地統計調査によると、新潟県の住宅総数に占める空き家の割合は、過去最高の14.7%。2013年の前回調査から1.1ポイント上昇し、全国平均(13.6%)を上回っています。(住宅・土地統計調査は5年に一度実施されます)

新潟でも増え続ける空き家。実際にどのような問題を抱えているのでしょうか。注目するべき4つの問題をピックアップしていきます。

①老朽化の進行

換気や掃除がされない空き家は、思っているより早く老朽化が進みます。特に木造戸建ての場合は、湿気やホコリがたまることでカビが繁殖し、木材を腐らせるスピードも加速します。雨漏りや害虫も建物を劣化させる原因になるでしょう。

②倒壊・不審火などの事故・事件

人が住んでいない空き家は、建物内部が一気に傷み、非常にもろい状態になっています。そこに地震や台風、強風が来てしまったら建物が倒壊してしまうのも時間の問題です。

倒壊以外にも、不審火からの火事、近隣住宅に燃え移る延焼といったリスクも考えられます。最近では「田舎にある空き家が振込詐欺の拠点になっていた」というケースもありました。空き家を放置することで想定外の事態を招いてしまうきっかけになるのです。

③動物・害虫被害が発生する

手入れをしていない庭では木々や雑草が伸び続け、動物や虫が住処を作ります。地方では猫や犬だけでなく、タヌキやサルが空き家に住みつくことも。空き家に大きな蜂の巣ができて、近隣住民の方々に迷惑をかけてしまうことも考えられます。

④周辺の資産価値まで下げてしまう

空き家があるだけで、その地域一帯の資産価値が下がると言われているのをご存じでしょうか。景観が損なわれるだけでなく、先にご紹介したように倒壊や火災など、さまざまな危険も考えられます。空き家は、所有者だけではなく近隣住民にも多大な影響を与えているのです。

空き家を手放す時に使える自治体のサポート制度

深刻化する空き家問題を解決していこうと、新潟県内でもさまざまな取り組みが実施されています。

代表的なのが、自治体が空き家情報を集め、インターネットで発信する「空き家バンク」。各市町村で窓口が設けられていて、「空き家を売りたい人」「空き家を買いたい人」を繋いでいます。

ただし、空き家バンクは各自治体の空き家問題を解決する目的で作られた非営利の取り組みであるため、空き家を売却して利益を得たいと考えている人にはおすすめできません。「利益が出なくてもいいから空き家を手放したい」という方は、各自治体の窓口で相談してみるのも一つの手でしょう。

ほかにも、新潟へのU・Iターンを考えている人に向けて新潟の空き家情報を発信するポータルサイト「にいがた暮らし」や、空き家のリフォームをサポートしてくれる補助金制度など、空き家問題に向き合う取り組みが行われています。

▼空き家活用推進事業(新潟市)
新潟市内にある空き家の有効活用等を促進するために始まった事業。「福祉活動」「地域活動」「移住定住」「流通促進」を目的とした施策において空き家の利活用を行う場合、その費用の一部(リフォーム費や購入費など)を補助するものです。
参考:新潟市建築部 住環境政策課 住環境整備室 公式サイト

▼にいがた暮らし「空き家情報検索システム」(新潟県)
新潟県 産業労働部 しごと定住促進課が運営する移住者向けサイト「にいがた暮らし」の中にある空き家情報コンテンツ。県内全域の空き家情報を検索することができます。
参考:にいがた暮らし「空き家情報検索システム」

空き家売却における「買取」のメリット・デメリット

不動産売却の主な方法は、不動産業者に仲介を依頼し、買主を募って販売する「仲介」と、不動産会社に直接空き家を買い取ってもらう「買取」があります。買取では短期間で不動産を現金化できますが、仲介と比較して売却価格が安いというデメリットがあるのも事実です。ここからは不動産買取のメリット・デメリットを整理してみましょう。

不動産買取のメリット

短期間で効率良く不動産売却を完了できる不動産買取は、地方や遠方の空き家を処分するのにとても適した手段と言えます。その特徴をチェックしていきましょう。

①仲介手数料がかからない

仲介の場合、売却にかかる費用の内訳で大部分を占めるのが仲介手数料です。仲介手数料は仲介売却の報酬として不動産会社へ支払うもので、売却価格によって金額が決まります。不動産買取の場合は、不動産会社に仲介手数料を支払う必要はありません。

②譲渡所得税なし

売却額が不動産の購入費(取得費用)を超えて利益が出る場合には、譲渡所得税という税金が課せられます。税金の金額は家の所有期間に応じて決まり、5年以内の短期譲渡所得の場合は所得税30%・住民税9% 、5年以上の長期譲渡所得では所得税15%・住民税5%となります。

一般的には築年数が経つほど建物の価値は下がるため、古い空き家の売却額は購入価格よりも低くなり、課税対象になることはごく稀です。ただし、土地の価格が上昇する立地やデザイナーズマンションのように築年数に関係なく魅力のある物件は、購入時よりも高く売れる可能性があります。

③古い物件でも早期売却を実現

不動産買取の最大のメリットともいえるのが、古い物件でも即時売却できること。不動産会社から提示された買取価格に納得できれば、すぐに空き家を売却することが可能です。不動産買取では買取業者がリフォームやリノベーションを行ってから再度販売することを前提としています。そのため、築年数が古い物件でも仲介より早く確実に手放すことができます

短期間で売却・現金化できる

換金までの期間が短いのも不動産買取の大きなメリットです。早い不動産会社では相談に行ってその日のうちに見積もり、契約まで進められます。時間がかかったとしても1カ月ほどで買取を完了できるので、空き家の処分を急ぐ人、まとまったお金がすぐに必要な人におすすめです。一方で、仲介売却の成約には平均6カ月、購入希望者が見つからなければ1年以上時間を要する場合もあります。

⑤成約不適合責任が免除される

仲介による売却では引き渡し後にトラブルが発生した場合も売主に賠償請求ができることになっています。この制度が「成約不適合責任」です。

反対に買取は成約不適合責任を免除した契約となるため、不動産引き渡し後に賠償することはありません。不安を抱える心配がないのも不動産買取の魅力です。

⑥掃除・リフォームは不要

不動産買取は家具があっても、傷や汚れがあっても、そのままの引き渡しが可能です。内覧に向けた掃除やリフォームも不要なので、売却するための手間や負担を軽減することができ、準備費用も抑えることができます。

⑦契約時のトラブルがない

買取であれば、仲介売却のように買主とのトラブルによって契約が解除になることはありません。買取は不動産業者が直接空き家を買い取るため、交渉もスムーズに行うことができます。

⑧適正価格で売却できる

仲介売却では、いつまでも購入希望者が現れないために値下げをしたり、契約直前にキャンセルされてしまったりと、想定外の事態が発生する可能性があります。買取の場合は不動産のプロが適正価格で買い取ってくれるので、不満が残りにくいのが特徴です。

⑨周囲に知られずに売却できる

仲介売却ではポータルサイトやチラシを活用して不動産情報を発信しますが、買取では不動産会社と売主のみのやり取りとなるため、近隣住民に知られることなく売却することができます。

⑩資金計画を素早く立てられる

仲介売却では買主と契約を交わすまで手元に残る金額は確認できませんが、不動産買取なら査定額と実際の買取額はほぼ同じになるため、売買で得た金額をどのように使うか計画が立てやすくなります。

不動産買取のデメリット

多くのメリットがある不動産買取ですが、デメリットもあります。どちらもきちんと理解した上で、自分や空き家の状況に合った方法を選びましょう。

①売却価格は仲介よりも安くなる

不動産買取の一番のデメリットは、仲介売却に比べて価格が下がってしまうこと。買取の場合は、相場の7〜8割程度まで売却額が下がるのが一般的。仲介手数料やリフォーム費用がかからないというメリットもありますが、「思っていたより安かった…」と残念に思う方も中にはいるでしょう。

誰が買ったのか分かりにくい

不動産会社が買い取った不動産は、リフォームされた後に再販されるケースもあれば、他の業者へ転売されるケースもあります。思い出がたっぷり詰まった不動産が最終的に誰の手へ渡ったか分からないということに寂しさを感じる人もいるのではないでしょうか。

空き家を早く売りたい場合は「買取」が便利

ここまで、不動産買取のメリット・デメリットを中心に、仲介による売却との違いを説明してきました。仲介による売却は、相場に見合った金額で売れるケースが多いですが、引き渡しまでに時間や手間がかかることも否めません。一方の買取であれば、相場の7〜8割程度の金額にはなりますが、スピーディーに現金化することができるというメリットがあります。

そのため、時間や手間をかけてもなるべく高く売却したいという場合には「仲介」、できるだけ早く売りたいという場合には「買取」がおすすめです。いずれの場合も大切なのは、売主が納得して不動産を売却できること。そのためにも、信頼できるパートナーを見つけることが大切です。

新潟の不動産売却・買取に関するご相談はニュータウンエステートへ

今回は、新潟県内でも深刻化している空き家問題、そして不動産買取の特徴についてお届けしました。

新潟市内を中心に不動産売買を手がけている当社・ニュータウンエステートにも、空き家に関するご相談はたくさん寄せられます。お客様の大切な不動産を納得できる形で買取できるよう丁寧にサポートいたしますので、一人で悩みを抱え込まず、不動産売却のプロである私たちにご相談ください。新潟地域に密着してきた豊富な経験・ノウハウで、お客様の不動産に関するお悩みを素早く解決します。

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